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有料老人ホームの広告規制

有料老人ホームの広告規制

公正取引委員会「有料老人ホームに関する不当な表示」、有料老人ホーム協会「有料老人ホームの広告等に関する表示ガイドライン」

有料老人ホームの広告規制について

有料老人ホームは、民間の営利企業が運営しているケースが多く、運営に際して国等からの補助金などもありません(建設費には一部補助金が出るケースもあります)ので、ホームの運営は入居者からの入居時費用・月額利用料で全て賄う必要があります。このため、一定の入居率を下回る状態が続けばホームの運営は赤字状態となり、最悪の場合倒産してしまうこともあります。また、最近では「有料老人ホーム」や「サービス付き高齢者向け住宅といった類似施設」の数も急増してきたことで競争も激化してきました。

こうした背景のもと、有料老人ホームを運営する会社は、新聞や雑誌、パンフレット、ホームページなどを使って広告宣伝を行い、入居率を引き上げるよう努力するのですが、一部の悪質なホームによる「誇大広告」「虚偽広告」「都合の良い部分だけを表示し、都合の悪い部分を表示しない(目立たせない)」といった、入居を検討する高齢者の方やそのご家族の方にとって不利益となるような広告が散見されるようになり、中にはトラブルへと発展するケースも発生しました。

こうしたトラブルを未然に防ぐ目的で、有料老人ホームが広告を行う場合の基準、規制等についての枠組みが設けられています

※次の公正取引委員会および有料老人ホーム協会が定めた規制以外にも、「景品表示法」「各都道府県が定める有料老人ホーム設置運営指導指針の表示関連規定」等 、有料老人ホームが広告の際に順守すべき取り決めがあります。

公正取引委員会~「有料老人ホームに関する不当な表示」「々運用基準」 平成16年4月

消費者庁 景品表示法第4条第1項第3号の規定に基づく告示
「有料老人ホームに関する不当な表示」(告示) より
具体的な例は 「『有料老人ホームに関する不当な表示』に関する運用基準」 をご覧ください。

(1) 土地又は建物についての表示
有料老人ホームの土地又は建物についての表示であって、当該土地又は建物は当該有料老人ホームが所有しているものではないにもかかわらず、そのことが明りょうに記載されていないもの
(2) 施設又は設備についての表示
有料老人ホームの入居者の利用に供される施設又は設備についての表示であって、当該施設又は設備が次のいずれかに該当するにもかかわらず、そのことが明りょうに記載されていないもの
  1. 当該有料老人ホームが設置しているものではない施設又は設備
  2. 当該有料老人ホームの敷地又は建物内に設置されていない施設又は設備
  3. 入居者が利用するためには、利用するごとに費用を支払う必要がある施設又は設備
有料老人ホームの入居者の特定の用途に供される施設又は設備についての表示であって、当該施設又は設備が当該特定の用途のための専用の施設又は設備として設置又は使用されていないにもかかわらず、そのことが明りょうに記載されていないもの

有料老人ホームの設備の構造又は仕様についての表示であって、当該設備の構造又は仕様の一部に異なるものがあるにもかかわらず 、そのことが明りょうに記載されていな いもの
(3) 居室の利用についての表示
有料老人ホームの入居者の居室についての表示であって、次の各号の一に該当することがあるにもかかわらず、そのことが明りょうに記載されていないもの
  1. 入居者が当初入居した居室から他の居室に住み替えること
  2. 入居者が当初入居した居室から他の居室に住み替える場合に、住み替え後の居室の一人当たりの占有面積が当初入居した居室の一人当たりの占有面積に比して減少すること
  3. 居者が当初入居した居室から他の居室に住み替える場合に、当初入居した居室の利用に関する権利が変更又は消滅すること
  4. 入居者が当初入居した居室から他の居室に住み替える場合に、入居者が住み替え後の居室の利用に関し、追加的な費用を支払うこと
  5. 入居者が当初入居した居室から他の居室に住み替える場合に、当初入居した居室の 利用に関する費用について、住み替えによる居室の構造若しくは仕様の変更又は住み 替え後の居室の一人当たりの占有面積の減少に応じた調整が行われないこと
有料老人ホームにおいて、終身にわたって入居者が居住し、又は介護サービスの提供 を受けられるかのような表示であって、入居者 の状態によっては、当該入居者が当該有 料老人ホームにおいて終身にわたって居住し、 又は介護サービスの提供を受けられない 場合があるにもかかわらず、そのことが明りょうに記載されていないもの
(4) 医療機関との協力関係についての表示
有料老人ホームと医療機関との協力関係についての表示であって、当該協力の内容が 明りょうに記載されていないもの
(5) 介護サービスについての表示
有料老人ホームの入居者に提供される介護サービスについての表示であって、有料老人ホームが当該介護サービスを提供するもので はないにもかかわらず、そのことが明りょうに記載されていないもの

有料老人ホームが提供する介護保険法の規定に基づく保険給付の対象とならない介護サービスについ ての表示であって、当該介護サービスの内容及び費用が明りょうに記載されていないもの
(6) 介護職員等の数についての表示
有料老人ホームの介護職員等(介護職員又は看護師若しくは准看護師をいう)の数についての表示であって、次の各号に掲げる数が明りょうに記載されていないもの
  1. 常勤換算方法による介護職員等の数
  2. 介護職員等が要介護者等以外の入居者に対し、食事の提供その他日常生活上必要なサービスを提供する場合にあっては、要介護者等に介護サー ビスを提供する常勤換算方法による介護職員等の数
  3. 夜間における最少の介護職員等の数
有料老人ホームの介護に関する資格を有する介護職員等についての表示であって、介護に関する資格を有する介護職員等の数が常勤又は非常勤の別ごとに明りょうに記載されていないもの
(7) 管理費等についての表示
管理費、利用料その他何らの名義をもってするかを問わず、有料老人ホームが入居者から支払を受ける費用(介護サービスに関す る費用及び居室の利用に関する費用を除く。 )についての表示であって、当該費用の内訳が明りょうに記載されていないもの

(社)全国有料老人ホーム協会~有料老人ホームの広告等に関する表示ガイドライン 平成16年8月

社団法人全国有料老人ホーム協会に加盟する各社が、有料老人ホームの広告等における文字・写真・イラスト等の表示の指針として策定されたものです。以下に概要を示しますが、より具体的な内容や例については次のリンク先をご覧ください。
http://www.yurokyo.or.jp/checkpoint/pdf/information_guideline.pdf

ガイドラインの対象となる広告物
顧客を誘引するための手段として、有料老人ホームの取引に関する事項について行う広告その他の表示であって、次に掲げるものをいいます。
  1. チラシ、パンフレット、説明書面その他これらに類似するもの(DMやファクシミリによるものを含む)、口頭による広告その他の表示(電話によるものを含む)
  2. ポスター、車内吊り広告、その他これらに類似する物による広告
  3. 新聞紙、雑誌その他の出版物、放送(有線電気通信設備又は拡声機による放送を含む。)、映写又は電光による広告
  4. 情報処理の用に供する機器による広告その他の表示(インターネット、パソコン通信等によるものを含む)
  5. 重要事項説明書や介護サービス等一覧表等。(さらに、契約関係書類であっても契約の前段階で顧客を誘引する目的で消費者に開示する場合に限り、表示物として取扱う。

    ※ただし、新聞案内や雑報、看板などにおいて、事業主体名やホーム名等のみを記載し、具体的な事業内容に触れない表示については、当該名称自体が規制の対象となる場合を除き、本ガイドラインの対象としない。
特に注意すべき表示事項
  1. 事業主体について表示を行う場合は、消費者の誤認のないよう注意する。
  2. ホームの土地又は建物について表示する場合、自己所有でないものについては権利形態等を正確に表示する。
  3. 居室の表示に当たって、他の居室への住替えがありうる契約においては、住替え後の権利変更等の旨を併せて表示する。
  4. ホームまでの交通の便を表示する場合は、高齢者の身体特性に考慮する。
  5. 入居者の利用に供する施設または設備について表示する場合は、その設置者、用途、使用料などについて考慮する。
  6. ホーム内の設備の構造や仕様を表示する場合、その内容が具体的に、また、例外なくホーム全体に設定されているかどうかについて注意する。
  7. 「医務室」や「診療室」など、医療法上の類似名称を表示する場合は、医療法施行規則第16条に規定する診療所の構造設備基準に適合したものでなければならないことに注意する。
  8. 同一施設内に、クリニックや診療所のテナントがあることを表示する場合、ホームの事業主体が運営していると誤認されないように注意する。
  9. 費用について表示する場合は、徴収方法や金額、費目等について注意して表示する。
  10. 利用料等に係る消費税の表示については、総額表示とする。
  11. 居住や介護について終身性を持つ表示を行う場合は、ホームからの退去や提携施設等への住替え条件があることについて表示する必要がある。
  12. 介護保険法の特定施設入居者生活介護事業者、又は介護予防特定施設入居者生活介護事業者において、介護保険給付対象外の介護サービス又はその費用について表示する場合は、当該サービス内容や費用について、その詳細を表示する必要がある。
  13. 指定特定施設でないホームが自ら介護サービスを提供することを表示する場合、金額だけでなく職員数等についても表示する。
  14. 入居者基金制度について表示する場合は、拠出金負担者と保証金の支払条件を正確に表示する。
  15. 医療に関連した表示を行う場合は、事実を正確に記載する。
  16. 職員について表示する場合は、正確な情報を記載する。
  17. 入居者又は職員の個人データや写真等を表示する場合、個人情報保護法や当協会が定める個人情報保護ガイドラインに従い、個人情報の保護に考慮する必要がある。
  18. インターネットにおいて表示を行う場合においても、本表示ガイドラインに基づいた表示を行うとともに、特に以下の点について留意すること。
表示に使用する用語については、事実に反していたり、その内容が客観的に証明できない場合には表示してはならない。
  1. 業界における最上級その他の序列を直接に意味する用語
    「最高」、「最高級」、「極」、「一級」等
  2. 唯一性を直接に意味する用語
    「日本一」、「日本初」、「業界一」、「超」、「当社だけ」、「他に類を見ない」等
  3. 完全性を直接又は間接に意味する用語
    「完全」、「完璧」、「絶対」、「万全」等
  4. 具体的な数値を明示せずに使用する用語
    「多数」、「多くの」、「十分な」等
  5. 一定の基準によりホームが選別されたことを意味する用語
    「特選」、「厳選」等
  6. 価格が著しく安いという印象を与える用語
    「格安」、「破格」等
  7. 他者よりも利益を得られることを意味する用語
    「最優先」「優先的に」等
その他
  1. 景品表示法の指定告示各項において、明瞭に記載することが求められている事項については、当該表示の近接した箇所に、高齢者に分かりやすく目立つように記載しなければならない。
  2. ある特定の事実を表示しないことで直ちに不当表示になるものではないが、表示全体を見たときに、表示しない事実が消費者に知られた場合に取引そのものに係る問題となったり、また積極的に表示されている内容と組み合わせることで異なった効果を持つなど、一般常識を持つ消費者の判断を歪め、結果的に取引行為に重大な影響を及ぼす場合は景品表示法上の有利・優良誤認による不当表示とみなされる場合がありうることに留意すること。
  3. 複数の表示物に同様の内容を表示する場合は、その内容の整合性に注意する必要がある。
  4. 必要な表示物において、作成年月日又は有効期限を表示すること。
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